中学生や高校生の頃、誰かを手放しで好きになるみたいな経験をしたことがある。相手のことを碌に知らないのに好きだなあって思うようなやつ。
そんなふうにして自分のことを好きになれたらいいなと思う。
けど、現実はきっと自分の面倒くさいところや嫌いなところがもうすでに見えてしまっているから、そこから始めて好きになる必要あるんだと思う。

こういうのやり方を何にも知らないって気がついてしまった。たぶん、今まで自分を愛してくれた人たちで担保していたんだと思う。それが良いことなのか悪いことなのかわからないけど、もう彼らが心に棲みついていてくれて僕のことを好きだと言ってくれる亡くなった友人とか親とかお世話になった人とか、お気に入りの本とか。

そんな人たちをコレクションしながら生きている。ひとまずこれでいいのかなあ、なんて考えて少し落ち着いて、まだ好きになれていない自分が心の底で意地悪くこっちを見つめてくる。君はいつからいたんだろう?君はなんで名前なんだろう?いつ覗いた深淵なんだろう?
何を食べて大きくなるのだろう、良いものなのか悪いものなのかもわからない、君をどうやって好きになろう?

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